水彩とアートの世界

~画家 柴崎春通の制作日記~
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城壁のある風景 その6
菜花を頂いた。

昨日出先から帰って来た妻が 玄関に置かれた大きなビニール袋を見付けたのだが それがいつも届けてくれるW氏からの菜花でした。

枯れ葉色一色の風景に不釣り合いな程の瑞々しい緑色の菜花が 長さ50センチくらいの入れ物にギュウギュウに詰められていて 中からはムンっと濃厚な春の香りがします。

私も帰宅してから早速軽く塩茹でして芥子和えで食べました。
でもこんな事では食べきれない程の量で 厚揚げとの煮付けも良いなーなどと いま思っています。

食べ物の話をすれば 今丁度コンビニなどで節分の豆を売っています。
あれを使って「鉄火豆」をこしらえました。
昔みたいな大豆を炙ってのそれでは 部分的に入れ歯になっている今の軟弱な私の顎ではとても食べられませんが こいつならOK。ポリポリやってます。

さて 城壁の有る絵の話です。



P1040406.jpg


画面右半分を描いて グッと絵が進みました。
陰の調子をつけて 塔などの形態感を表してあります。
屋根に落ちた影も絵の実在感を強める為に大切です。

窓はあえて四角にに描かず 筆のタッチで出来るそのようなパターンを使って ザクザク表現しました。
永く見て下さってありがとう。
疲れたと思いますが 後一回で終わりですので お付き合い下さい。

。。。。。。次回に続く
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城壁のある風景 その5
大雪でした。

10時過ぎ頃から雪に変わるとの予報だったので 子供のみたいに時々カーテンの端をたくし上げて暗い庭の様子を窺っていたら 本当にその頃になって庭園灯の灯りの中に白い雪が舞いだした。

今朝7時頃起床すると カーテンの隙間がやけに明るい。
もしや と思って一気に開けると刺すような白さが目に飛び込んで来た。
 
P1040417.jpg

いつもの見慣れた我が家の周りの風景とは全く異なった凄い事になっている。

 すぐに着替えて外に出た。


P1040414.jpg

カリカリに凍り付いた路面に気を取られつつ パチりパチりと写真を撮る。
だが哀しいかな あまりの寒さに耐えかねて退散。

このような状態が2ヶ月3ヶ月と続く豪雪地帯の皆様のご苦労が少し判った気がしました。




城壁の有る絵の話である。


P1040405.jpg


前景の船と自動車を描く。

いずれも大切な要素であろう。
これらの形が上手にとれないと 絵全体が陳腐に陥り台無しとなる。

かといって ただ丁寧に描いたのでは模型のそれの様になったりして またもや陳腐である。

あくまでも全体に中の大切な脇役として処理しなければならず それなりの難しさが伴う部分である。
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城壁のある風景 その4
相変わらずの冷たい雨だった。
特に日中は雨脚も激しく成り 近くの杉木立も墨絵の様に見える程だった。

こんな日は家に居るのが最善の策とばかりに 部屋の中をうろうろと歩き回ったり 大相撲の前座取り組みを横目で見つつ 白インゲンの煮豆を作ったりした。

こんな時でも哀しいかな 頭の中では時々「あの構図はどうすべきか?」などと仕事の事が駆け巡り
取り組みも 火加減も半分上の空となる。
まぁ 絵を描くとはここの段階が面白いから 寝ていて夢の中でそれはそれは素晴らしいアイデアに浸されるなどという事も有るし 電車の中で「うん?」と閃く時も有る。
有る時などは海外に向かう飛行機の中で「ピンっ!」と来てそのイメージに大興奮し 有り合わせの紙に描きなぐって悦に入ったが 後で見直すとちょっとそのアイデアは地に足が着いていない感じで なるほど飛行機の中で考えたからか。。と落ちがついた。

城壁の絵の続をしよう。 


P1040404.jpg


城壁を塗る。
ウルトラマリンを基本色として 濡れている内にイエローグレイを少量にじませた。
ウエットインウエットの効果で補色に近い色を混色した と言う事である。
同じような壁でも手前オレンジ色の屋根の壁は ウルトラマリンとイエローグレイの割合を逆にして変化をつけた。

大壁の細い横縦の線は この部分が濡れている内に引っ掻いて傷を付け 石積みの感じを表した物である。
その他の屋根はオレンジ色と明るいグリーン色の重ね塗りで表現した。


手前の白い船 逆光なので明るめのブルーでシルエットを塗る。特に真ん中の船は明るい後部が大切なのでキチンと紙を残した。
同じ船のシルエットを上下逆転して塗ると 水面に映った感じとなる。


。。。。。。。。。。次回に続く
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城壁のある風景 その3
昨日は天気予報が半分当って 千葉は相変わらずの雨で外れ 東京に出かけてみたらそこそこの雪が舞っていて当たりでした。

そんな寒空の中 京橋にある2軒の画廊を訪れた。

1軒目はいつもお世話になっている並木画廊さんで 日曜教室のグループ展の会場貸借の打ち合わせ。4/25~5/1の1週間 教室での勉強の成果を皆さんにご披露しようとの計画である。

丁度今この並木画廊さんで「江戸絵切り子 齋藤司郎」展が』1/24までの期間行われているのだが 正直一目見て驚いてしまった。
カットの技量の確かさと共に 今年で92歳になられるという齋藤さんの作品はこの展示会の為に作られたという新作で 見事な草花 長良川の鵜飼いの絵模様作品 俵屋宗達の風神雷神を刻んだ作品など そのキャンバスが固いガラスの曲面にとは思えない自在で繊細である。期間僅かであるが 興味の有る方は来場あられたい。


2軒目はギャラリーび〜たさんで『八田稔の残したもの』展をやっていました。
こちらも期間は1/24でですが この日天候不順にも関わらず 次々とお客様が来場していた。

八田さんはギャラリーび〜たを経営するトラベルプランさんの元社長だったが 病を得て還らぬ人となってしまった。私も仕事でほんの少しだが八田さんとは面識があるものの 彼の絵に接するのはもちろん初めてでした。
作品のほとんどがモノクロの風景スケッチで お仕事の途中で描いたものでしょうか ヨーロッパの路地裏などを迷いの無い線描と思いっきりの良い明暗で構成していて その玄人はだしの仕事はまさに見るべき物が有りました。
また展示室の正面にご本人の柔和なお顔のお写真が飾られて これを企画された社員とご家族のみなさん達の八田さんに対する厚い信頼の程が伺えました。




さて 城壁の絵の続である


P1040403.jpg




またもや「えいっ!やーっ!!」である。
大きなタッチで画面を構成する主な要素を塗りはじめる。塔 紅い屋根あたりからザクザクと大胆にやる。
気合いで描くのであるから 細部は拘らないし 形が少し歪んでも良しとする。
肝腎なのは色の選択である。見ての通り資料写真のままの色を塗ってはいない。
それよりも解り易い純色に近い色を用いて「個々の要素の違いを」描く事に心がける。
この大きく大胆にの出だしが重要で 余程自らに言い聞かせないとついついチマチマと大事に大事に始まってしまう。

大体において我ら不完全な衆徒はそれ程のデッサン力が無いのであるから 細々とリアリズムで描くという行為が無駄であるし 現代の絵画でその意味は余り無いと思っている。

ただ この段階で塗り方にはそれなりの工夫はある。
後方の塔は白を残しての形態感 こなたの塔はシルエット。後方の紅い屋根瓦はドライぶらし  手前の屋根はオレンジ色のウエットインウエット という訳である。

。。。。。次回に続く
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城壁のある風景その2
雪雲のせいだろうか 外へゴミ出しに出た所真っ暗な闇夜で 100メータほど先にある村のゴミ置き場が我が家の灯りでボンヤリ見えただけだった。
天気予報によると 関東は平野部でも雪との事 はたしてここ千葉の外房はどうだろう。

アトリエの片付けをした。
ついでに不必要な物は思い切って処分し 仕舞いっぱなしになっていた絵の具などの画材を見え易い棚に移動させたりして 1日奮闘したら見た目も随分とすっきりした。
世の中のさまざまな仕事にはそれぞれいろいろな道具が必要だろうが 絵を描くという事もそれなりに道具というか画材が必要で 思い付くまま使い続けると 半端な画材が沢山溜まってしまう。
ほとんど基本色しか使わない私の水彩絵の具も 絞り掛けの半端が笊に一杯程にもなっているし 鉛筆や紙の使いかけも同様である。
私は性格的には片付けに向いていると思う。パッと見て棄てるか残すか即断する質である。
パッパッと棄ててしまう。時には大して確認もせず棄ててしまい随分の失敗をしたことも有るが 止まらない。

さて城壁の続である。


P1040402.jpg

空を塗る。
空は常に青空では無いから(当たり前だが)面白い。
しかし前回の資料写真を見て頂くと 只の青空である。そこはイメージでムラ塗りする。
大胆に 「エイ!ヤッ!!」と気合いもろとも塗るのである。
画面左の空ではバックランになっているが 気にしない。

画面中程に黄色い色が塗られているが これもたいした意味は無い。
「色は鉛筆の線の通りにきちんと塗らなくてもいいんですよ〜!!」と言う事を言いたいが為に わざとはみ出し塗りをしてみせる 私のビックリ冗談デモである。
デモは冗談でもこのような心構えは大事だろう。
線書きをなぞるように塗ると その段階で水彩の「水」の効果は得られないと思うべきである。
線はあくまでも形の目安であって 新たに「筆」で「描く」覚悟で「えいっ!やっ!!」とやる。
後方の山も同様である。

。。。。。。。。。次回に続く
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