水彩とアートの世界

~画家 柴崎春通の制作日記~
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彫像
ダイニングルームの窓際に 小さな彫像がある。

さる国のある町を歩き回っていたときに 偶然手に入れた物だ。

木彫で 卵を一回り大きくさせたサイズの頭部 その目にはガラスで眼球が象嵌されている。

頭頂部に小さな針穴程の穴が穿たれているところから ここに飾りが取り付けられて
いた事を想像させる。あのキリストとその弟子たちの聖人が 頭に戴く光の輪に違いない。

所謂 12使徒であればその装束や手にする諸物によって それが誰だか判ると読んだ事がある。そういえばイタリアの大聖聖堂に描かれた「最後の審判」もその手の判別が出来ると教えられて 自分の無学を思い知らされた。

ただ残念な事に この彫像に出会った時すでに首上の部分しか無くてどんな身体が どんなポーズをとったいたのかまったく判らない。今は私が手捻りで粘土の身体を作り 据え付けてある。

何処の地で 誰がどんな信仰心で刻んだ物か この聖人の頭部 

この窓際が終の棲家相応しいか その目の奥の心を私は読めない。



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